合成致死標的遺伝子
ごうせいちしひょうてきいでんし
合成致死性(synthetic lethality)とは,単独因子の欠損では細胞や個体に対して致死性を示さないが,複数の因子の欠損により致死性を発揮する現象を意味する.すなわち,合成致死標的遺伝子とは,その遺伝子の欠損・遺伝子産物の阻害が,特定の因子(遺伝子変異など)を有する細胞においてのみ特異的に致死性を発揮するような遺伝子を指す.例としては,BRCA1/2変異がんにおけるPARP阻害剤による合成致死が有名である.(実験医学2021年8月号より)
がんと選択的オートファジー実験医学2021年8月号解説は発行当時の掲載内容に基づくものです
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