慢性関節リウマチ
まんせいかんせつりうまち
関節組織での滑膜細胞の異常増殖や滑液の貯留を伴い,最終的には関節における骨破壊を引き起こす関節炎.多関節の腫脹と疼痛を特徴とする.その病態形成には,単球・マクロファージや滑膜組織から分泌されたIL-1,TNF-α,IL-6などの炎症性サイトカインやIL-8,MIP-1α,RANTESのようなケモカイン,プロテアーゼなどが関与している.検査所見異常としては,リウマトイド因子(RF)という免疫グロブリンに対する自己抗体の発現を伴い,炎症の程度の評価基準として高濃度のIL-6によって肝臓から産生される急性期タンパク質(CRP)の高値および赤沈(ESR)の亢進が認められる.また,高γグロブリン血症やCRPの一つである血清アミロイドタンパク質(SAA)の組織への沈着によるアミロイドーシスを伴う症例も多い.
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