分裂期以前に起こる染色体凝縮を指す.異なるステージにある間期細胞を分裂期細胞と融合させることにより人工的に染色体凝縮を誘導することができる.最近では,カリクリンAなどのプロテインホスファターゼ阻害剤の添加により,より容易にPCCをひき起こすことができる.PCC産物の形態は細胞周期のステージに特徴的であることから,一見変化のないようにみえる間期核のクロマチンも実はダイナミックに変化していることがわかる.S期後期からG2期の核に由来するPCC産物は姉妹染色分体をもち,分裂期の染色体とよく似た形態を示す.(実験医学2013年10月号より)
フレミングが夢見た染色体の核心
コンデンシン・コヒーシンの発見から16年
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