浸透率
しんとうりつ
同一の遺伝子型を有する集団において,遺伝子型に対応した表現型を呈する個体の割合.全員が表現型を呈すれば,浸透率は1.0(100%)である.当該の表現型を呈さない個体が存在し,浸透率が1.0に満たない場合,不完全浸透という.(実験医学増刊417より)
ポストGWAS時代の遺伝統計学
オミクス解析と機械学習でヒト疾患を俯瞰する
浸透率とは,ある遺伝子に病的変異をもっている集団において,その変異が関与する疾患の発症者の割合を指す.疾患の遺伝的基盤の理解が進むにつれ,多くの疾患を支配する高浸透率の遺伝子が存在することが予想されるようになった.例えば,家族性高コレステロール血症のPCSK9遺伝子の変異体や遺伝性乳がん・卵巣がんのBRCA1遺伝子の変異体などがある.しかし,ほとんどの一般的な疾患は,数百から数千のバリアントがリスクに寄与しており,応用疫学における多遺伝子リスクスコアの開発につながっている.(実験医学増刊417より)
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解説は発行当時の掲載内容に基づくものです
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