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2光子励起顕微鏡

2こうしれいきけんびきょう

2光子励起顕微鏡とは,物質励起に2光子吸収過程を利用した顕微鏡であり,通常の1光子励起で必要な波長の約2倍の長波長レーザー光で励起する.光の散乱は波長の4乗に反比例するので,例えば1光子励起レーザー500 nm(ナノメートル)に対して,2光子励起に用いる1,000 nmレーザー光では組織の散乱は原理的に1/16倍へ減少するため,通常の蛍光顕微鏡では組織表面からせいぜい数十μm(マイクロメートル)であった深部到達度が,1 mm程度までの深部の画像を取得でき,また長波長であるがゆえに光毒性も大きく軽減するという利点を備えたイメージング法である.(実験医学増刊3612より)

脳神経回路と高次脳機能

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榎本和生,岡部繁男/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです