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Dppモルフォゲン仮説

DPPもるふぉげんかせつ

野生型のRpL19を2コピーもつ組織上に,野生型RpL19を3コピーもつ勝ち組クローンと,Minute変異クローン(M/+)を作出し,これらの姉妹クローンを競合させると,増殖能の低いMinute変異細胞において,細胞外に存在する生存因子Dppの受容能の低下により,JNKの活性化が生じ,細胞死が増加する.勝ち組となる野生型細胞ではDpp受容能がMinute変異細胞に比べて相対的に高く,競合する2種類の細胞の運命が,器官におけるDppの濃度勾配とそれぞれの細胞におけるDppの受容能の差異により決定づけられるとする仮説である.図1Bに,リボソームタンパク質の機能欠失により誘導される細胞競合について示す.(実験医学2011年6月号より)

癌・発生を制御する 細胞競合

Winnerが増え,Loserが消える,Cell-Cellコミュニケーションの新しい姿

井垣達吏/企画

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです