1つの運動ニューロンとそれに支配される骨格筋線維群からなる機能的単位のこと.運動単位数を電気生理学的手法を用いて推定する方法を運動単位数推定(motor unit number estimation:MUNE)とよぶ.MUNEにはさまざまな手法が存在するが,その基本原理は,対象となる筋を支配する運動神経を最大上刺激した際に得られる複合筋活動電位(compound muscle action potentials:CMAP)を,単一運動単位の筋活動電位(single motor unit potential:SMUP)の平均値で除するものである.MUNEによりALSや加齢による運動単位数の減少を捉えることができる.なお,筋断面積を単一の運動単位が支配する筋線維数の指標となる筋内活動電位(intramuscular motor unit potential:iMUP)の平均値で除することで運動単位数を推定するiMUNE(intramuscular MUNE)とよばれる方法も報告されており,当該法によりサルコペニア患者の運動単位数減少が示されている.(実験医学増刊435より)

骨格筋の老化によるサルコペニア その理解と戦略

筋生物学を超えた総合知で、運動・栄養・創薬による介入をめざす!

武田伸一/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

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