実験医学 キーワード集 検索へ行くボタン

PTH

1940年代に発見されたペプチドホルモンで,上皮小体(副甲状腺)から分泌されるparathyroid hormoneのこと.体液カルシウムの低下を感知した上皮小体細胞は,1〜2分以内にPTHを血管内に分泌する.PTHは血液中で活性型となり,その半減期は約2分である.PTHの標的臓器は骨と腎臓であり,7回膜貫通型のPTH受容体を介して標的細胞に作用する.骨においては,骨吸収を促進し,カルシウムを血中に動員する.腎臓においては,遠位尿細管に対してカルシウムの再吸収を促進する.また,近血尿細管に作用し1αヒドロキシラーゼ(CYP27B1)の転写を促進し,ビタミンDの活性化を誘導する.(実験医学2007年8月号より)

老化とメタボリズム制御の理解 

〜未来へのブレークスルーをめざして〜

鍋島陽一,今井眞一郎/企画

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです