実験医学 キーワード集 検索へ行くボタン

TregはCD4陽性T細胞の一種であり,抗炎症性サイトカインIL-10を産生することで免疫応答を負に制御することで,自己免疫やアレルギー,過剰な炎症反応などの有害な免疫反応を抑制し,免疫寛容や免疫恒常性の維持に重要な細胞である.胸腺細胞の分化過程や末梢のナイーブT細胞(抗原と一度も出会ったことのないT細胞)にTregのマスター転写因子Foxp3が発現するとTregへと分化する(Foxp3はTregの特異的マーカーともなる).胸腺由来のTregはthymus-derived Treg(tTreg),末梢誘導性のTregはperipherally derived Treg(pTreg)と区別される.pTregは特に腸管で多く,腸内細菌抗原を認識することでpTregへと分化すると考えられている.(実験医学増刊3317より)

感染症 いま何が起きているのか 基礎研究、臨床から国際支援まで

新型インフルエンザ、MERS、エボラ出血熱…エキスパートが語る感染症の最前線

嘉糠洋陸,忽那賢志/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです