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ジムザール

じむざーる

ジムザール(一般名:塩酸ゲムシタビン)は代謝拮抗性の抗癌剤で,日本では非小細胞肺癌と膵癌の適応で販売.癌細胞が増殖する際のDNA合成過程においてDNAに取り込まれ,この合成を阻害し,細胞死を引き起こす.患者さんの嫌がる脱毛の副作用が1%未満と少なく,また30分間の点滴静注投与であることから,QOLの観点からも医師や患者さんにとって有力な選択肢の1つとなっている.進行膵癌では,ジムザールが第一選択薬になっている.非小細胞肺癌では,プラチナ製剤との併用が中心で,治療ガイドラインでも併用療法のキードラッグとされている.最近では,ジムザールとカルボプラチンを併用することで,外来による治療が可能となっている.(Bioベンチャー43より)

第1特集:創薬シーズとしての細胞間シグナル伝達分子 第2特集:研究室と病院をつなぐトランスレーショナル・リサーチ入門

松本邦夫,中村敏一/企画

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです