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ヒストンタンパク質の化学修飾

ひすとんたんぱくしつのかがくしゅうしょく

コアヒストンはH2A,H2B,H3,H4の4種類のヒストンが2つずつ集合した八量体によって構成される.各ヒストンのN末端はヒストンテールとよばれ,コアヒストンから飛び出したしっぽのように表現される.ヒストンテールのアミノ酸残基はアセチル化,メチル化などの化学修飾を受けやすい.これらのヒストン化学修飾は,転写因子の近接能などに影響を与える,すなわち転写されやすさの指標であると考えられている.代表例として,H3K4のメチル化は転写活性,H3K27のメチル化は転写抑制の指標とされる.前者のメチル化酵素としてトライソラックス(TrxG)複合体のMLL,後者のメチル化酵素としてポリコーム(PcG)複合体のEZH2がそれぞれ同定されている.(実験医学増刊2917より)

免疫記憶の制御と疾患治療

病原体を記憶する細胞と,アレルギー・癌に対するワクチンの有効性

中山俊憲,徳久剛史,山本一彦/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

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