実験医学 キーワード集 検索へ行くボタン

完全長cDNA

かんぜんちょうCDNA

相補的DNA.ゲノムから転写されるmRNA(タンパク質へと翻訳される)を出発材料として,mRNAを逆転写することによって得られる.したがって,完全長cDNAは,ゲノムのDNA塩基配列のうち,タンパク質として翻訳される正確な領域を指すことになる.“遺伝子”もタンパク質として翻訳される塩基配列領域のことを指すが,遺伝子という言葉は,コンピュータで予測されただけの場合など,概念を意味するニュアンスで用いられることが多い.一方,完全長cDNAは,物質そのものを指す物理的なニュアンスで用いられる.また,遺伝子では成熟mRNAができる前に取り除かれるタンパク質をコードしない挿入配列(イントロン)を含むが,cDNAでは含まない.(Bioベンチャー43より)

第1特集:創薬シーズとしての細胞間シグナル伝達分子 第2特集:研究室と病院をつなぐトランスレーショナル・リサーチ入門

松本邦夫,中村敏一/企画

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです