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鋭波リプル活動

えいはりぷるかつどう

鋭波リプル活動は,鋭波とリプルという2つの局所電位イベントが合成されたものである.鋭波はノンレム睡眠中および安静時に海馬CA1,CA3領域などで観察される電位変化で,先鋭な波形を有し,ラットの海馬では40〜100ms程度持続する.リプルは鋭波発生中に観測されることが多い高周波(100〜200Hz程度)の電位振動で,特にCA1領域において顕著である.CA3領域の垂体細胞がその再帰的なシナプス結合によって同期的に活動することにより鋭波が発生し,さらにCA1領域の垂体細胞を興奮させることでリプルが発生すると考えられている.(実験医学2016年7月号より)

記憶―その瞬間に脳で何が起きているのか?

記憶を形成し、維持し、呼び起こすメカニズム

林 康紀/企画

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです