これまでネクローシスだと思われていた受動的な細胞死のなかに,特定の分子によって制御される細胞死があった!新しい細胞死様式から「死」が引き起こす疾患(細菌感染,薬剤性皮膚炎,肝再生など)までを総力特集!
目次
序にかえて―細胞はいかにして死に,何を残すのか【田中正人】
第1章 多様な細胞死様式とその分子メカニズム
1.発生,組織修復,再生におけるアポトーシスの役割【勝山朋紀,三浦正幸】
2.ネクロプトーシスの分子機構と意義【進藤綾大,中野裕康】
3.パイロトーシスの分子機構と意義【土屋晃介】
4.GPx4により制御される脂質酸化依存的細胞死とフェロトーシス【今井浩孝】
5.酸化ストレスによるネクローシス選択的阻害剤―細胞死研究への阻害剤の活用【闐闐孝介,袖岡幹子】
6.オートファジーと細胞死【清水重臣】
7.新規ネクローシスの分子機構【阪口翔太,米原 伸】
第2章 死細胞の認識,貪食,生体応答
1.スクランブラーゼによるホスファチジルセリンの露出【鈴木 淳,長田重一】
2.リン脂質フリッパーゼとアポトーシス細胞の認識【瀬川勝盛,長田重一】
3.死細胞貪食マクロファージ【浅野謙一,田中正人】
4.成体脳における神経細胞死と再生の生体イメージング【澤田雅人,澤本和延】
5.C型レクチンMincleによる死細胞の認識【永田雅大,山崎 晶】
6.アポトーシス細胞と結合して細胞の活性化を制御する免疫受容体―CD300a【小田(中橋)ちぐさ,渋谷 彰】
7.脳虚血と細胞死【七田 崇,吉村昭彦】
8.放射線誘導性細胞死が引き起こす臓器障害に対する自然免疫学的治療戦略【武村直紀,植松 智】
9.細胞死と炎症におけるRIPK3の多様な機能【森脇健太】
第3章 疾患と細胞死
1.細胞死を介した抗ウイルス応答【齊藤達哉】
2.病原性寄生虫に対する宿主免疫系とインターフェロン-γ依存的な感染細胞死【山本雅裕】
3.メタボリックシンドロームと細胞死【菅波孝祥,田中 都,伊藤美智子,小川佳宏】
4.重症薬疹における細胞死【阿部理一郎】
5.NLRC4変異による細胞死機能異常と疾患【安友康二】
6.Sharpin欠損マウスを用いたアポトーシスおよび皮膚炎症研究【池田史代】
7.細胞死からみた肝線維化の制御機構【田中 稔】
8.グラム陰性細菌感染によるパイロトーシス―カスパーゼ11を介した非古典的インフラマソームと宿主細胞死【榧垣伸彦】
9.肝臓におけるアポトーシスとオートファジー―がんにおけるそれぞれの二面性【竹原徹郎】
第4章 新しいモデル生物と研究手法
1.線虫をモデル系とした神経軸索再生研究【久本直毅,松本邦弘】
2.ハダカデバネズミを用いた老化研究【河村佳見,三浦恭子】
3.メダカを用いたパーキンソン病研究【上村紀仁】
4.アポトーシスとパイロトーシスのイメージング【劉霆,三浦正幸,山口良文】
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- 【本書名】実験医学増刊:細胞死 新しい実行メカニズムの謎に迫り疾患を理解する〜ネクロプトーシス、パイロトーシス、フェロトーシスとは?死を契機に引き起こされる免疫、炎症、再生の分子機構とは?
- 【出版社名】羊土社
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