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心血管疾患における炎症仮説とクローン性造血

Inflammatory hypothesis and clonal hematopoiesis in cardiovascular diseases
菊池太貴,佐野宗一
Taiki Kikuchi1)2)/Soichi Sano2):Women’s Life Care Medicine, Osaka Metropolitan University Graduate School of Medicine1)/Laboratory of Cardiovascular Mosaicism, National Cerebral and Cardiovascular Center2)(大阪公立大学大学院医学研究科女性生涯医学1)/国立循環器病研究センター心血管モザイク研究室2)
10.18958/7381-00001-0001088-00

近年,組織に存在する変異細胞の増加やクローンの形成が臨床的な関心を集めるようになってきている.特に,クローン性造血の領域での研究がさかんになり,この現象が心血管疾患をはじめとした多様な疾患のリスクエンハンサーとしてあげられるようになっている.すでに,心血管疾患の発症メカニズムにおいて炎症反応が重要な役割を果たすことは広く認識されているが,このなかでクローン性造血がどのように炎症を引き起こし,さらに心血管疾患の進行や重症化に寄与しているのかの研究が進められている.本稿では,心血管疾患の病態形成に関する炎症仮説のもと,クローン性造血の影響に焦点を当て,その最新の研究成果を概観しながら,将来の研究の展望を考察する.

クローン性造血,CHIP,心血管疾患,炎症仮説

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