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【スマホで読める実験医学】ペニシリンによる細菌の細胞死と薬剤耐性L-formへの誘導機構
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ペニシリンによる細菌の細胞死と薬剤耐性L-formへの誘導機構
Bacterial L-form switch and glycolysis-mediated killing by β-lactam antibiotics
Kawai Y, et al：Nat Microbiol, 4：1716-1726, 2019
Yoshikazu Kawai：Centre for Bacterial Cell Biology, Medical School, Newcastle University（ニューカッスル大学医学部細菌細胞生物学研究所）
10.18958/6457-00003-0001171-00
細胞壁を失い増殖する細菌の状態「L-form」と感染症や抗生物質耐性との関係は古くから議論されているが，その発生メカニズムは不明な点が多い．本研究では，ペニシリンによる細胞壁合成の阻害は，解糖系の亢進を介した呼吸鎖からの活性酸素の増産を引き起こし，細菌を細胞死へと導くことを明らかにした．さらに代謝異常の補正により細胞死は抑制され，細菌はペニシリン存在下でも増殖するL-formへと変化した．
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