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神経膠芽腫の腫瘍微小環境における腫瘍血管新生と免疫抑制

Regulation of angiogenesis and anti-tumor immunity by vascular endothelial growth factor related to the tumor microenvironment in glioblastoma
田中俊英,田村亮太
Toshihide Tanaka1)/Ryota Tamura2):Department of Neurosurgery,Jikei University School of Medicine Kashiwa Hospital1)/ Department of Neurosurgery,Keio University School of Medicine2)(東京慈恵会医科大学附属柏病院脳神経外科1)/慶應義塾大学脳神経外科2)
10.18958/6457-00001-0001168-00

神経膠芽腫(GBM)は,低酸素状態に傾いた腫瘍微小環境を呈しており,VEGF高発現の腫瘍である.VEGFは血管内皮細胞増殖,血管透過性亢進作用の他に,免疫担当細胞にも作用し,腫瘍免疫抑制効果に関与している.抗VEGF療法は,血管正常化や腫瘍の低酸素状態からの酸素化を介して放射線治療や化学療法に対する相乗効果を呈するだけでなく,腫瘍微小環境(TME)を“免疫抵抗性”から“免疫賦活”状態へ変化させる.今後,免疫チェックポイント阻害剤,腫瘍ワクチン,樹状細胞を基調とした免疫治療との併用療法によるGBM治療に対する上乗せ効果が期待される.

VEGF,低酸素,腫瘍微小環境,Treg,TAM,MDSC,免疫チェックポイント分子

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