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腫瘍免疫の効果判定と免疫抵抗性における腫瘍血管

The roles of tumor vasculature in anti-tumor immunity and resistance to immunotherapy
長友 泉
Izumi Nagatomo:Department of Respiratory Medicine and Clinical Immunology, Osaka University(大阪大学大学院医学系研究科呼吸器・免疫内科学)
10.18958/6457-00001-0001164-00

免疫チェックポイント阻害薬によるがん免疫療法は大きな成果を挙げているが,有効でない患者集団や病態が存在し,治療に対する感受性・耐性のメカニズム解明やバイオマーカー発見に多くの研究者が挑んでいる.そのなかで注目されているファクターの一つが腫瘍血管であり,代表的なレギュレーターであるVEGFは特に精力的に解析されている.がん免疫微小環境は,腫瘍促進性・腫瘍抑制性のいずれにも傾き得るが,その機序における腫瘍血管のかかわりがしだいに明らかとなってきた.本稿では,腫瘍血管の正常化と抗腫瘍免疫の活性化の相互作用について,および,これらの好循環をもたらして治療効果を高めるための戦略について概説する.

がん免疫微小環境,腫瘍血管の正常化,血管新生阻害薬,免疫チェックポイント阻害薬,併用療法

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