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腫瘍血管の成熟化と腫瘍免疫

Maturation of tumor vasculature and tumor immunity
高倉伸幸
Nobuyuki Takakura:Department of Signal Transduction, Research Institute for Microbial Diseases, Osaka University(大阪大学微生物病研究所情報伝達分野)
10.18958/6457-00001-0001162-00

がん治療における腫瘍微小環境の制御の重要性は従来より明確となっているが,近年,腫瘍免疫の治療法を考慮する際,腫瘍微小環境内の血管制御法のさらなる開発が必要となってきている.抗腫瘍免疫療法の効果を左右する大きな要因の一つが,腫瘍内に浸潤する免疫細胞の質と量である.それらをコントロールしているのが腫瘍内血管である.生理的な条件下では,リンパ球など免疫細胞は,細静脈をその出口として利用する.一方腫瘍内では,ペリサイトで覆われた成熟した静脈構造の形成が抑制されている.そこで抗腫瘍免疫の効果を増強させるための血管成熟化が重要である.

血管新生,VEGF,腫瘍免疫,血管透過性,血管内皮細胞

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