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さまざまな標的を分子レベルの特異性で排除する光免疫治療戦略

Photoimmunotherapy as a targeted elimination strategy
Iwase T, et al:Nat Protoc, 18:3390-3412, 2023
岩瀬忠行,光永眞人
Tadayuki Iwase1)/Makoto Mitsunaga2)3):Research Center for Medical Sciences, The Jikei University School of Medicine1)/Division of Gastroenterology and Hepatology, Department of Internal Medicine, The Jikei University School of Medicine2)/ Molecular Imaging Branch, Center for Cancer Research, National Cancer Institute, National Institutes of Health3)(東京慈恵会医科大学総合医科学研究センター1)/東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科2)/米国国立がん研究所3)
10.18958/7431-00003-0001397-00

光反応性のプローブを結合させたがん細胞特異的抗体を投与した後,光を照射することによってがん細胞を選択的に殺傷しうる「光免疫療法」は,次世代のがん治療法として注目されている.今回われわれは,その対象を病原微生物(細菌やウイルス)にも拡張した「光免疫抗微生物戦略」を開発し,さらにこれらの「光免疫治療戦略」についての標準となるプロトコールを樹立した.光免疫治療戦略は,標的特異性と標的選択の柔軟性を兼ね備えることを特徴とし,生物種や薬剤耐性にかかわらず,さまざまな標的を分子レベルの特異性で選択的に殺滅することができる.既存の薬剤では治療が困難であったケースに対する,新たな治療法としての展開が期待される.

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