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子宮内膜におけるクローン拡大と子宮内膜関連疾患

Clonal expansion in the human endometrium leading to endometrium-related diseases
山口真奈子,吉原弘祐,榎本隆之
Manako Yamaguchi 1)2)/Kosuke Yoshihara 1)/Takayuki Enomoto 1):Department of Obstetrics and Gynecology, Niigata University Graduate School of Medical and Dental Sciences 1)/Department of Pediatrics, Child Health Research Center, University of Virginia School of Medicine 2)(新潟大学医歯学総合研究科産科婦人科学教室 1)/バージニア大学小児科Child Health Research Center 2)
10.18958/7223-00001-0000399-00

ヒトの子宮内膜は高い再生能をもつ組織であり,子宮内膜関連疾患の発生起源である.子宮内膜の遺伝子変異は加齢や月経回数の累積に比例して蓄積し,特に婦人科がんに関連する遺伝子は強い正の選択圧を受けている.正常子宮内膜における変異クローンの拡大には腺管の三次元構造が関与しており,月経中も剥がれずに残存する基底層の腺管の地下茎構造を介してモノクローナルな変異を有する腺管群がクラスターを形成している.子宮内膜に生じる遺伝子変異の特徴を理解することは子宮内膜関連疾患の早期発見や予防法の確立に重要である.

子宮内膜,月経,子宮内膜関連疾患,クローン拡大

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