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mRNAを用いた新しい創薬の可能性

A new paradigm of drug development using mRNA
位髙啓史
Keiji Itaka:Department of Biofunction Research, Institute of Biomaterials and Bioengineering, Tokyo Medical and Dental University(TMDU)(東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 生体材料機能医学分野)
10.18958/6991-00001-0000064-00

合成mRNAをクスリとして体内に投与し,治療薬やワクチンとして用いるmRNA創薬が注目されている.ワクチンとしての開発が先行したが,疾患治療を目的としたmRNA医薬の開発も進んでいる.配列を変えるだけでどのようなタンパク質も産生可能なmRNAの特徴から,その創薬モダリティとしての可能性は非常に大きい.本稿では,酵素補充療法,ゲノム編集,再生医療など種々の応用をめざした疾患治療用mRNA医薬開発を概説し,その将来像を述べたい.

メッセンジャーRNA(mRNA),mRNA創薬,脂質ナノ粒子(LNP),高分子ミセル型キャリア

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