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【スマホで読める実験医学】RNAの巻き方を感知する自然免疫システム
550円
二重鎖RNAは,ウイルスに起因するものだけでなく,ゲノム中に多量に存在するリピート配列などからも形成される.通常は右巻きらせん構造をとるが,近年,左巻きRNAが予想以上に細胞内で形成されている実態が判明しつつある.哺乳類においては,ZBP1とADAR1という2種類の自然免疫に関与するタンパク質が,左巻きRNAを認識する.ZBP1は,ウイルス由来の左巻きRNAを感知し,プログラム細胞死を誘導する.一方,ADAR1はRNA編集を介して,内在性の二重鎖RNAが異物と誤認されることを回避させている.こうした左巻きRNAの制御破綻が,自己免疫疾患やがんなどの疾患病態に関与していることも解明されつつある.
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