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衝突リボソーム品質管理の分子機構と生理機能

Molecular mechanism and physiological roles of quality control for ribosome collision
稲田利文
Toshifumi Inada:The Institute of Medical Science, The University of Tokyo(東京大学医科学研究所RNA制御学分野)
10.18958/6991-00001-0000059-00

外来性mRNAの翻訳効率と安定性の制御は,mRNA医薬の開発にきわめて重要である.翻訳異常は衝突リボソームとして感知され,MAPキナーゼ経路因子や自然免疫誘導因子との相互作用を介して,ストレス応答の起点となる.翻訳品質管理RQCは衝突リボソームを解消し,異常タンパク質の除去によるタンパク質恒常性維持とストレス応答の回避に寄与する.RQCの欠損は凝集体形成と細胞死等の原因となり,神経系変性疾患との関連も明確になりつつある.本稿では,衝突リボソームを解消する品質管理RQCの機構と生理機能に関する最新の知見を紹介する.

mRNA安定性,翻訳効率,異常翻訳,RQC,衝突リボソーム,自然免疫,タンパク質恒常性

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