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てんかんや脳浮腫病態時の局所発熱と病態悪化の関連性:細胞や臓器の局所温度がなぜ重要か温度シグナリングを利用する生命現象

柴崎貢志
Koji Shibasaki:Department of Neurochemistry, Graduate School of Human Health Science, University of Nagasaki(長崎県立大学大学院人間健康科学研究科細胞生化学講座)
10.18958/6587-00002-0000932-00

従来,温度変化は環境適応や生体恒常性維持にとって回避すべき危険なものである.筆者は,近年の細胞内温度計測研究により解明した細胞内温度変動とそれに影響される細胞機能の存在から,「温度シグナリング」という概念を提唱している.本概念における温度変化は細胞内や組織内において自発的につくり出され,細胞がその機能発現に積極的に利用する信号である.これは従来の温度と生命の関係とは大きく異なり,生命にとっての温度の重要性が再認識されるだろう.〔企画/岡部弘基(東京大学大学院薬学系研究科,JSTさきがけ)〕

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