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恒常性

こうじょうせい

生物は,生体に起きるさまざまな変動をもとに戻そうとするシステムをもち,一定の状態を保つ能力があると考えられており,この定常状態を恒常性(homeostasis)という.生物のもつ重要な性質の1つで,生体の内部や外部の環境因子の変化にかかわらず,生体の状態が一定に保たれるという性質があるからこそ,生物が生物であることができる.すなわち,恒常性維持能を有し自己複製する存在が,生物である.20世紀初頭に「ホメオスタシ〔同一の(=homeo)状態(=stasis)を意味するギリシャ語〕が造語された.病気や老化症状は,恒常性が破綻している状態とも理解することができる.(実験医学2007年8月号より)

老化とメタボリズム制御の理解 

〜未来へのブレークスルーをめざして〜

鍋島陽一,今井眞一郎/企画

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです