スマホで読める実験医学
550円

脳老化と神経変性疾患における細胞老化

Cellular senescence in brain aging and neurodegenerative diseases
佐藤亜希子
Akiko Satoh:Department of Integrative Physiology, Geroscience Research Center, National Center for Geriatrics and Gerontology/Department of Integrative Physiology, Division of Brain Science, Institute of Development, Aging, and Cancer(国立長寿医療研究センタージェロサイエンス研究センター統合生理学研究部/東北大学加齢医学研究所脳科学研究部門統合生理学研究分野)
10.18958/6977-00001-0000035-00

末梢組織・臓器と同様に,脳においてもニューロンやグリア細胞そして脳微小血管内皮細胞や前駆細胞などさまざまな細胞において細胞老化が起こることが明らかにされてきている.さらに最近の研究から加齢に伴い脳の機能が低下してくる脳老化と,加齢が主なリスク因子である神経変性疾患の発症や進展には老化細胞が関与していることが示唆されている.したがって,細胞老化自体の除去または老化細胞量を減少させることをめざした薬理学的介入は脳老化や神経変性疾患の予防および治療につながることが期待される.

脳老化,神経変性疾患,異常タンパク質蓄積,脳–末梢臓器連関

この記事は有料記事です

(残り約9,700文字)

  • 【スマホで読める実験医学】脳老化と神経変性疾患における細胞老化
    550円