成体における造血は骨髄で営まれる.抗がん剤や放射線照射により,骨髄で分裂中の造血幹細胞や造血前駆細胞の細胞死が誘導されると,薬剤や放射線に抵抗性を示す休眠期の造血幹細胞が分裂して,造血系が回復するまで,骨髄細胞数の減少が観察される.このことを骨髄抑制とよぶ.