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アブスコパル効果

あぶすこぱるこうか

同一腫瘍から転移した複数の腫瘍病巣を有しているがん症例に対して,その一部の腫瘍病巣に対して放射線治療を加えた結果,放射線照射野に含まれない腫瘍病巣までもが縮小する現象を指す.免疫チェックポイント阻害薬治療を受けている症例で起こりやすいことから,一部腫瘍に対する放射線治療をきっかけとして全身性の抗腫瘍T細胞免疫活性化をきたした結果と考えられている.(実験医学増刊4210より)

良い炎症・悪い炎症から捉え直すがんと免疫

慢性感染、肥満、老化などによる慢性炎症を制御し、がんの予防と新規治療をめざす

西川博嘉/編

放射線治療を行った患者で照射部位のみならず遠隔部位の「がん」が消失する効果.放射線治療単独ではきわめて稀にしか観察されない.(実験医学増刊3817より)

新規の創薬モダリティ 細胞医薬

細胞を薬として使う、新たな時代の基礎研究と治療法開発

河本 宏,辻 真博/編

放射線治療において,照射された腫瘍だけでなく照射範囲の外にある遠隔の転移巣も退縮する現象であり,ラテン語の“Ab”(離れた)“scopus”(標的)への効果という意味で,1953年にR.H. Mole博士によってはじめて報告された.稀ではあるが多くの種類のヒト悪性腫瘍において認められており,腫瘍免疫の活性化がそのメカニズムと考えられている.(実験医学増刊382より)

いま、本格化する 遺伝子治療

遺伝性疾患・がんと戦う新たな一手

小澤敬也/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです