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バイオフィルム

ばいおふぃるむ

微生物が液相と固相の界面で成長する際,固相の表面に付着して形成される膜状の生物集合体であり,身近な例としては台所や洗面台の流し台のヌメリなどがある.歯科では歯の表層に形成され歯科疾患の原因となる歯垢がその代表例であり,バイオフィルムを形成した微生物の集合体は,物理的な除去が難しく,広く医学の領域を含めて殺菌剤や抗菌薬が効きづらいなど疾病対策の問題を抱えることが多い.(実験医学2021年10月号より)

口腔細菌叢の特性・多様性実験医学2021年10月号

糖タンパク質や多糖類からなる菌体外多糖体に覆われた細菌の凝集塊が物質表面にフィルム状に付着したもの.細菌の集合体であり,デンタルプラークはその代表的なものである.バイオフィルム中の細菌は共生,共存して,好中球などによる食作用を防ぐとともに,抗菌薬に対して抵抗性を示す.(実験医学増刊372より)

腸内細菌叢 健康と疾患を制御するエコシステム

大野博司/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです