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ゲノムデータ解析とAI技術を駆使した希少疾患診療の展望

Advancing genomic data analysis and AI technology in rare diseases
鈴木智尚,高山 順,田宮 元
Tomohisa Suzuki1)/Jun Takayama1)〜3)/Gen Tamiya1)〜3):Tohoku University School of Medicine1)/Tohoku Medical Megabank Organization(ToMMo)2)/RIKEN Center for Advanced Intelligence Project3)(東北大学大学院医学系研究科1)/東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)2)/理化学研究所革新知能統合研究センター3)
10.18958/7405-00001-0001115-00

希少疾患とは,およそ2,000人に1人未満の稀な疾患の総称である.個々には非常に稀な疾患であるが,その種類は7,000程度に上り,世界で約5億人が罹患している.各疾患は非常に稀なため,それぞれに対応した専門知識や診療・治療体制は不十分であり,患者・家族は生涯にわたり大変な困難を抱える.希少疾患にかかわるこうした問題に対し,近年,ゲノム解析やAI技術を活用し,診療をサポートする技術の開発がさかんに検討されるようになった.臨床応用にはまだ多くの課題が残されているが,希少疾患診療・研究に革新をもたらす新たなアプローチとして期待されている.

希少疾患,ゲノム解析,AI,深層学習,診療支援

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