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ウイルスゲノム解析に基づく新型コロナウイルス次期流行株の予測

Predicting the next predominant variants of SARS-CoV-2 based on viral genome surveillance data
伊東潤平,奥村佳穂
Junpei Ito/Kaho Okumura:Division of Systems Virology, Department of Microbiology and Immunology, The Institute of Medical Science, The University of Tokyo(東京大学医科学研究所感染・免疫部門システムウイルス学分野)
10.18958/7485-00001-0001410-00

COVID-19パンデミックに際し,ウイルスのゲノム配列決定に基づく疫学調査(ウイルスゲノム疫学調査)が大規模に実施され,これまでに1,600万以上のSARS-CoV-2ゲノムが解読されてきた.このような超大規模ゲノムデータは,ウイルスの流行と進化の法則を理解し,さらには予測するという新たな研究パラダイムを可能にした.本稿ではこの新たなパラダイムについて,われわれがこれまで行ってきた「SARS-CoV-2次期流行株の予測」や「伝播力上昇に寄与する変異の推定」の例を中心に解説する.

SARS-CoV-2,バイオインフォマティクス,次期流行株予測,ウイルス進化の原動力

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