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コバレントドラッグ:共有結合でundruggableな標的も狙える低分子医薬―がんや感染症分野で上市が続く注目のモダリティ

進藤直哉,王子田彰夫
Naoya Shindo/Akio Ojida:Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Kyushu University(九州大学大学院薬学研究院)
10.18958/7511-00002-0001649-00

コバレントドラッグ(共有結合性医薬)は,標的タンパク質と共有結合を形成する低分子医薬である.標的と強く持続的に結合するため,従来の可逆的な薬剤と比べ,薬効の増強や作用時間の延長といった利点が期待できる.かつては安全性の懸念から開発が避けられる傾向にあったが,近年では利点が見直され,標的選択的に共有結合するよう合理的にデザインされたコバレントドラッグの創薬研究が隆盛となっている.本稿では,低分子創薬において最近存在感を増すコバレントドラッグについて,研究開発の歴史と現状,今後の展望について紹介したい.

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