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腫瘍免疫におけるCD8 T細胞疲弊の分子機序

Molecular mechanisms of CD8T cell-exhaustion in anti-tumor immunity
藤澤宗太郎,田辺 和,玉井利克,倉知 慎
Sotaro Fujisawa/Yamato Tanabe/Toshikatsu Tamai/Makoto Kurachi:Department of Molecular Genetics, Graduate School of Medical Science, Kanazawa University(金沢大学医薬保健研究域医学系分子遺伝学)
10.18958/7133-00001-0000230-00

CD8T細胞(CTL)はウイルス感染症や腫瘍に対する免疫応答で主要な役割を果たしている.慢性感染症やがんでは,持続的な抗原刺激や炎症性シグナルに曝露された結果,CTLの機能が徐々に減弱する.この疲弊化したCTLはエフェクターやメモリーCTLとは明確に異なる特徴を有し,細胞内で変化した遺伝子発現や転写プログラムがその性状と密接に関連している.CTLの疲弊化を克服し,機能的なメモリーCTLを樹立する方法を確立するためには,CTL疲弊化の分子機構の理解が必要である.

CD8T細胞/CTL,疲弊化,転写因子,BATF

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