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【スマホで読める実験医学】免疫チェックポイント阻害薬治療によるクローン進化
550円
がん細胞は免疫から逃避して自身に有利な腫瘍微小環境を構築する「がん免疫編集」により生存し増殖している.免疫チェックポイント阻害薬は抗腫瘍応答を担う細胞傷害性T細胞を活性化させることでがん細胞を排除して効果を発揮するが,がん細胞もさらに抗腫瘍免疫応答から逃れるために不均一な腫瘍微小環境下で自身に有利なクローンを選択することで進化を重ねている.免疫系もまた不均一な集団だが,免疫チェックポイント阻害薬を使用した際にがん細胞を直接攻撃する細胞傷害性T細胞クローンが拡大することが奏効において重要である.がんと免疫系のクロストークのなかで双方でどのようなクローンが選択され,進化しているかを理解することは,免疫チェックポイント阻害薬の奏効や耐性のメカニズムを解明するうえでも重要であると考えている.
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