スマホで読める実験医学
550円

ヒト集団におけるEVE多型と疾患リスク

EVE variant in human populations and its disease risk
小嶋将平
Shohei Kojima:RIKEN IMS(理化学研究所生命医科学研究センター)
10.18958/7323-00001-0000569-00

ヒトゲノムの約8.8%はウイルス由来配列(EVE)であり,長い進化の歴史の中で宿主ゲノムに挿入されてきたものである.その中には比較的近年にヒトゲノムに挿入されたウイルス配列も存在し,個人間でゲノムを比較すると一部のヒトにしか見つからないウイルス配列の挿入も存在する.そのようなEVEの個人間の違いを本稿ではEVE多型とよぶ.近年の大規模ヒトゲノム解析により,EVE多型が形質や疾患などと関連することもわかってきた.本稿ではEVE多型の解析方法と最新の知見を,筆者の研究を交えながら概説する.

内在性レトロウイルス,内在性ヒトヘルペスウイルス6型,GWAS,eQTL

この記事は有料記事です

(残り約7,500文字)

  • 【スマホで読める実験医学】ヒト集団におけるEVE多型と疾患リスク
    550円