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キメラ抗原受容体を構成するシグナル伝達配列

Signaling domains that configure chimeric antigen receptor
籠谷勇紀
Yuki Kagoya:Division of Tumor Immunology, Institute for Advanced Medical Research, Keio University School of Medicine(慶應義塾大学医学部先端医科学研究所がん免疫研究部門)
10.18958/7371-00001-0000625-00

キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法の改良開発を考えるうえで,細胞質ドメインを構成する各シグナル配列の役割を分子レベルで理解することが必要である.特にT細胞の活性化を担う3つのシグナル,T細胞受容体シグナル,共刺激シグナル,サイトカインシグナルをいかに最適な強度,組合わせ,タイミングで導入するかがCAR-T細胞の持続的なエフェクター機能を誘導するうえで重要となる.現在臨床で用いられている第2世代CARの改変がさまざまなアプローチで行われており,本稿ではこれらの研究動向を解説する.

キメラ抗原受容体(CAR),T細胞受容体シグナル,共刺激シグナル,サイトカインシグナル,転写ネットワーク

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