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  3. TCR-T細胞療法の現状と期待：適応拡大と有効性向上のための新技術
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TCR-T細胞療法の現状と期待：適応拡大と有効性向上のための新技術

Current status and future expectations of TCR-T cell therapy -Innovative technologies to broaden indications and enhance efficacy
村田憲治，平野直人
Kenji Murata1）2）/Naoto Hirano3）4）：Department of Biomedical Engineering, Research Institute for Frontier Medicine, Sapporo Medical University School of Medicine1）/Department of Pathology, Sapporo Medical University School of Medicine2）/Princess Margaret Cancer Centre, University Health Network3）/University of Toronto4）（札幌医科大学医学部附属フロンティア医学研究所病態情報学部門1）/札幌医科大学医学部病理学第一講座2）/プリンセスマーガレットがんセンター3）/トロント大学4））
10.18958/7371-00001-0000630-00

TCR-T細胞療法は，患者のリンパ球を採取し，がん抗原特異的なT細胞受容体（T cell receptor，TCR）をT細胞に導入して再び患者に輸注する，遺伝子改変T細胞療法である．がん精巣抗原であるNY-ESO-1を標的とした高親和性TCRを用いた臨床試験では有効性が示され，また最近ではネオアンチゲンを対象としたTCR-T細胞療法の開発も進められており，CAR-T細胞療法に続く有望な養子免疫療法として注目されている．本稿では，TCR-T細胞療法の適応抗原を拡大し，有効性を向上させるための最新の研究を紹介する．

養子免疫療法，高親和性TCR，がん精巣抗原，ネオアンチゲン，siTCRベクター，高親和性ペプチド/HLAダイマー

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