この記事は有料記事です
(残り約7,900文字)
-
【スマホで読める実験医学】かゆみにおけるグリア細胞の働き
550円
皮膚など末梢組織で発生したかゆみ信号は神経を介して脊髄と脳へ伝達され,私たちはかゆいと感じる.一方で,神経系には非常に多くのグリア細胞が存在し,その活動が神経機能に大きな影響を及ぼすことが示されている.かゆみにおけるグリア細胞の関与は特にアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患でみられる.例えば皮膚炎モデル動物の脊髄後角では,グリア細胞が活性化し,かゆみ信号を伝達するシナプス応答が増強する.またグリア細胞を抑制することで,引っ掻き行動が減少する.したがって,グリア細胞は慢性掻痒(そうよう)にきわめて重要な役割を担っており,かゆみの伝達・処理メカニズムの理解,そして治療薬開発において欠かせない存在となっている.
この記事は有料記事です
(残り約7,900文字)
【スマホで読める実験医学】かゆみにおけるグリア細胞の働き
550円