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医療リアルワールドデータを臨床研究や創薬,予防医学に活用する

川上浩司
Koji Kawakami:Department of Pharmacoepidemiology, Graduate School of Medicine and Public Health, Kyoto University〔京都大学大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 健康解析学講座(薬剤疫学分野)〕
10.18958/6845-00002-0000765-00

医療現場由来の各種情報である,リアルワールドデータ(RWD)系のデータベースを活用した臨床疫学研究,薬剤疫学研究が大いに発展している.診療報酬請求(レセプト)情報,DPC(diagnosis procedure combination)※1,調剤薬局データの利用に加えて,昨今は電子カルテ由来診療情報にもとづいたデータベースの構築,活用も進められている.また,健康診断情報も含む,生涯を通じたライフコースデータを活用した予防医療に向けた取り組みも紹介する.

※1 DPC:診断群分類包括評価(diagnosis procedure combination)の略.2003年より開始された,医療機関における入院医療費の定額支払い制度であり,現在全国の約1,700医療機関がその急性期病床に適応している.

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