失敗は宝の山だ!ささいなミスから危険な事故まで,知らなきゃ損する失敗の解決策が満載.読みやすい&イメージしやすいケーススタディ形式で,いざという時慌てない,失敗への対応力と実験の基礎力が身に付きます.
目次
序
本書の構成
1章 実験基本操作
1.基本器具・機器
Case 01 ガラス器具の汚れがとれなくなってしまった ガラス器具の洗浄 ◆
Case 02 固体の試薬を直接メスフラスコに入れてしまった 体積計 ◆
Case 03 ガラスピペットをオートクレーブ滅菌してしまった 器具の滅菌 ◆
Case 04 ポリエチレン製ピペットを使ってクロロホルムを分注したら,ピペットが溶けてしまった プラスチック器具 ◆
Case 05 遠心分離の際,遠心管がこわれ,溶液がこぼれてしまった 遠心分離機 ◆
Case 06 オートクレーブをかけたら,噴き出した オートクレーブ ◆
2.分光光度計
Case 07 吸光度を測定しようとしたら,値が安定しなかった 分光光度計の使用法 ◆
Case 08 吸光度がばらつき,検量線が直線にならなかった 吸光度と検量線 ◆
3.電気泳動(PAGE)
Case 09 SDS-PAGEでバンドが乱れてしまった SDS-PAGEバンドの乱れ ◆
Case 10 SDS-PAGEで巨大なバンドやテーリング(縦スジ)がみられた SDS-PAGEの試料調製 ◆
Case 11 CBB染色が上手くいかなかった ゲル染色 ◆
4.電気泳動(アガロース)
Case 12 エチジウムブロマイド染色したゲルにUV照射しながらバンドを切り出していたらバンドが消えてしまった ゲルの切り出し ◆
Case 13 高濃度のアガロースゲルをつくろうとしたが,加熱しても溶けなかった アガロースの性質 ◆
Case 14 アガロースゲルを蒸留水で作製してしまった アガロースゲルの作製 ◆
5.ブロッティング
Case 15 ウエスタンブロッティングで,バックグラウンドノイズが高くなってしまった シグナルノイズ比の向上 ◆
Case 16 ウエスタンブロッティングでタンパク質が転写されなかった ブロッティング効率 ◆
6.試薬調製
Case 17 試薬を正確に分取・ 秤量できなかった 試薬の保存・分取・秤量 ◆
Case 18 バッファー調製の際,実験書どおりに混ぜたのに,pHが合わなかった pH調整 ◆
Case 19 Tween20の化学名がわからず試薬棚を探してしまった 化学名と慣用名 ◆
Case 20 試薬を調製しようとしたが,試薬が溶解しなかった 試薬の溶解 ◆
Case 21 タンパク質を水に溶かそうとしたら固まりになってしまった タンパク質の溶解(溶媒和) ◆
Case 22 界面活性剤を水に溶解させようとしたら泡だらけになってしまった 界面活性剤の性質 ◆
7.PCR
Case 23 電気泳動でPCR産物の増幅確認を行ったら,非特異的なバンドが生じていた PCRの反応条件 ◆
Case 24 10 kbpのDNAをターゲットにしたPCRを行ったが,増幅産物が得られなかった 長いDNAのPCR ◆
Case 25 試料から抽出したDNAを用いてPCRを行ったが増幅されなかった 抽出DNAのPCR増幅 ◆
Case 26 PCRのネガティブコントロールが増えてしまった コンタミネーション ◆
8.キット
Case 27 キットの凍結乾燥品を希釈しすぎてしまった 溶液の濃度調整 ◆
Case 28 キットのプロトコールに従ったが上手くいかなかった キットの推奨プロトコール ◆
Case 29 欲しい試薬やキットが見つからない,選び方がわからない キットの選び方 ◆
2章 材料の調製—微生物,細胞・組織,動物
1.微生物
Case 30 クリーンベンチでの植え継ぎで最近コンタミが多い クリーンベンチ ◆
Case 31 組換え大腸菌のコロニーを冷蔵庫に3カ月放置してしまった コロニーの保存 ◆
Case 32 土壌から微生物のDNAを抽出しようとしたが,DNAを回収できなかった 微生物のDNA抽出 ◆
Case 33 微生物を培養するために寒天培地を用意したが,固まらなかった 寒天培地 ◆
Case 34 植えたはずの微生物が生えてこなかった 微生物の植菌操作 ◆
Case 35 原理を熟知しているのに酵素をうまく精製できなかった 微生物酵素の精製 ◆
Case 36 カビが胞子を形成しなかった カビ胞子の形成 ◆
2.細胞
Case 37 細胞培養していたらカビが生えてしまった 細胞培養とカビ ◆
Case 38 接着細胞を植え継ぎしようとしたら,細胞が容器からはがれなかった 接着細胞の剥離 ◆
Case 39 接着細胞が容器からはがれて死んでしまった 接着細胞の培養 ◆
Case 40 培養細胞が増えなかった/増えすぎた 培養細胞の維持 ◆
Case 41 細胞数の計数値がばらついた 細胞数の計測 ◆
Case 42 細胞の植え継ぎの際,フタを開けた容器の上に手をかざしてしまった 動物細胞の植え継ぎ ◆
3.病理組織
Case 43 パラフィン切片からのDNA抽出がうまくいかなかった 病理組織からのDNA抽出 ◆
Case 44 パラフィン包埋組織から抽出したDNAを使ったら,うまくPCRで増幅できなかった 病理組織のPCR ◆
Case 45 切片にて組織内のどこが目的の部分なのか判別できなくなった 組織の分離 ◆
Case 46 パラフィン切片からのRNA抽出がうまくいかず,PCRがかからなかった 病理組織からのRNA抽出 ◆
Case 47 凍結標本からRNAを抽出したが,壊れてしまった 凍結組織からのRNA抽出 ◆
Case 48 パラフィン切片の保存が上手くできていなかった 切片の管理 ◆
Case 49 厚い切片を切ったら,パラフィンブロックが壊れてしまった 切片の厚さ ◆
Case 50 免疫組織染色で切片が染まらなかった 免疫染色 ◆
Case 51 脱パラフィン,または染色中に組織がはがれた 操作中の組織の消失 ◆
4.動物
Case 52 実験動物がいなくなった/死んでしまった 飼育管理(1) ◆
Case 53 実験動物のえさの与え方がわからなかった 飼育管理(2) ◆
Case 54 実験中に麻酔が切れてしまった 動物の麻酔 ◆
3章 材料の調製—DNA,RNA,タンパク質
1.タンパク質
Case 55 ELISAで値が以前に比べ大幅に変わってしまった 抗体の力価と保存 ◆
Case 56 抗体をマイクロプレートやマイクロビーズに吸着させたら活性が低下してしまった 抗体の疎水吸着 ◆
Case 57 抗体をアフィニティー精製カラムで精製したが回収率が低かった 抗体の精製 ◆
Case 58 抗体に標識したら活性が著しく低下してしまった 抗体の標識 ◆
Case 59 細胞表面を選択的にタグ標識して抽出したが,アフィニティー精製物に夾雑がみられた 細胞表面のビオチン化 ◆
Case 60 タンパク質間相互作用検出で共免疫沈降がうまくいかなかった タンパク質間相互作用 ◆
Case 61 タンパク質の定量を行ったが,値が極端に低い/高い/ばらついた タンパク質の定量 ◆
2.核酸(DNA・RNA)
Case 62 DNAを蒸留水中に保存してしまった DNAの保存 ◆
Case 63 DNA溶液の凍結融解を繰り返してしまった DNAの凍結融解 ◆
Case 64 PCR産物のシークエンシングを行ったが,配列を決定できなかった シークエンシング ◆
Case 65 エタノール沈殿したが,沈殿が全く見えなかった エタノール沈殿 ◆
Case 66 DNA検体をガラス器具で扱ってしまった DNAの取り扱い ◆
Case 67 RNAを滅菌していない蒸留水に溶かしてしまった RNAの溶解 ◆
Case 68 滅菌水に溶解したRNA溶液を冷蔵庫に保存してしまった RNAの保存 ◆
4章 実験環境
1.試薬管理
Case 69 分液ロートを振っていたら,中身が噴出した 有機溶媒の取り扱い ◆
Case 70 ビンを倒して,塩酸を大量にこぼしてしまった 劇物の取り扱い ◆
Case 71 反対側の実験台の人のRIで被曝してしまった? RI実験① ◆
Case 72 RI実験中にホットをこぼしてしまった RI実験② ◆
Case 73 ニンヒドリン反応をしようとしたら,指紋まで染まってしまった 検出試薬の取り扱い ◆
Case 74 生物試料をドライアイスとともに海外に輸送しようとしたが送れなかった 生物由来物質の輸送 ◆
2.実験室管理
Case 75 ゴミ箱に注射針が入っていて,けがをした 実験廃棄物 ◆
Case 76 停電でフリーザーの試料が溶解してしまった 試料の保存 ◆
Case 77 ガスバーナーの火で天井のセンサーが作動してしまった 実験と火災 ◆
Case 78 使い残しの試薬を水に流したら流しの色が変わってしまった 試薬の危険有害性と安全管理 ◆
Case 79 実験機器が故障してしまった 機器の管理 ◆
3.データ管理
Case 80 過去に行った実験データと検体が結びつかなくなった 実験データの管理 ◆
Case 81 効率が悪く,実験が進まなかった 実験効率 ◆
Case 82 しまったはずのサンプルが見つからなかった サンプル管理 ◆
Case 83 得られたデータを信用してもらえなかった 測定データの信用性 ◆
Case 84 インターネットに出ていた実験方法を採用したら失敗した インターネットの情報 ◆
Case 85 パソコンに保存していた実験データがなくなってしまった PC保存データ ◆
付録バイオ実験お役立ち書籍+α
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(2021年8月23日)
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