豊富なイラストで難しい免疫学がよく理解できると評判のテキスト,待望の改訂版.目まぐるしく進展する免疫学の最新知見に基づき,全章に渡ってアップデート.分子メカニズムの詳細から臨床応用まで網羅できます.
目次
概論 免疫系の四次元的理解を目指して【小安重夫】
■ 自然免疫研究の発展
■ 多様性の獲得とそれを支える免疫系の「場」
■ 閉じた系としての免疫系と開いた系としての免疫系
■ 免疫不全
■ 将来へ向けて
第1章 自然免疫とToll様受容体【改正恒康】
■自然免疫による微生物認識
- 自然免疫と獲得免疫
- 自然免疫による微生物認識
- TLR による認識
- RLRによる認識
- NLRによる認識
■PRRの機能とその分子機構
- TLRの機能
- TLR機能を制御する分子機構
- RLRの機能とその分子機構
- NLRの機能およびインフラマソーム
■自然免疫機構と疾患との関連
- TLR機能異常と免疫不全
- TLRと自己免疫疾患
- NLRと炎症性疾患
第2章 免疫細胞表面受容体としてのレクチン【入村達郎】
■レクチンとは?
- 免疫系とレクチン
- レクチンの種類と分布
- レクチンの機能
- レクチンの糖鎖認識特性,糖鎖リガンドおよびカウンター受容体
■I型レクチン
- I型レクチンと Siglec
- I型レクチンの機能と認識する糖鎖
■C型レクチン
- セレクチンファミリーのレクチンの分布とリガンド糖鎖
- アシアロ糖タンパク質レセプター型レクチンと多様なシグナル
■S型レクチン
- ガレクチンの機能とガレクチン遺伝子欠損マウス
- ガレクチンに対するリガンド糖鎖とカウンター受容体
第3章 補体【木下タロウ】
■補体系の構成と働き
- 異物標識
- C3b のさらなる断片化とそれらを結合するC3受容体群
- 感染局所への食細胞の動員
- 膜傷害性複合体による殺菌
■C3転換酵素を形成する3つの活性化経路
- 古典経路
- レクチン経路
- 副次経路
- C3転換酵素形成の増幅
■C5転換酵素の形成,後期経路と膜傷害性複合体の形成
■補体系の自己・非自己識別機構
- 補体制御因子による自己細胞の保護
- 発作性夜間血色素尿症:自己・非自己識別の破綻
第4章 B細胞の分化と機能【米谷耕平/黒崎知博】
■免疫グロブリン(Ig)遺伝子の再構成
- B細胞の成熟とIg遺伝子の再構成
- Ig遺伝子再構成の制御
■B細胞の分化とIg遺伝子の再構成
- プロB細胞から大型プレB細胞へ
- プレBCRの意味
- 大型プレB細胞から小型プレB細胞へ
■末梢におけるB細胞分化とB細胞亜集団
- B細胞分化の場
- MZ-B細胞,FO-B細胞 への分化
- B1-B細胞 への分化
■プレBCR,BCRによるB細胞の選択・選別
- B細胞分化に関与する分子群
- ネガティブセレクションの機構
- ポジティブセレクションの機構
- BCRシグナル分子
■外来性抗原認識により生じる免疫反応
第5章 T細胞の分化と機能【高浜洋介】
■T細胞とその機能
■T細胞の分化
- T細胞分化の場としての胸腺
- T細胞の初期分化
- DP胸腺細胞とTCR発現
- 自己・非自己の識別を規定するレパトア選択
- レパトア選択における細胞分化制御
- 正負選択における細胞運命分岐
- 胸腺内選択を担う抗原提示細胞
- CD4・CD8陽性T細胞の分化方向決定
- SP T細胞の成熟と移動
■T細胞の動態・維持・機能
- T細胞の二次リンパ組織への移住
- T細胞の維持
- T細胞の活性化
- Thサブセットへの分化
- T細胞メモリー
第6章 抗原提示と樹状細胞【稲葉カヨ/稲葉宗夫】
■樹状細胞
■抗原提示
- ■ 抗原の捕捉と食作用機能
- ■ 抗原のプロセシングとローディング
■クロスプレゼンテーション・ クロスプライミング
■クロストレランス
■NKT細胞,制御性T細胞との相互作用と制御性樹状細胞
- NKT細胞とDCとの相互作用
- 制御性T細胞と制御性DC
第7章 NK細胞とNKT細胞【荒瀬 尚】
■NK細胞とNKT細胞の分布と分化
■NK細胞の抗原認識と機能
■NKT細胞の抗原認識と機能
第8章 リンパ系の構築【國澤 純/清野 宏】
■全身免疫に関与するリンパ組織の構築
■粘膜関連リンパ組織の構造
- 粘膜免疫誘導組織とは
- 粘膜免疫実効組織におけるIgA産生
- 粘膜免疫実効組織における炎症性/制御性T細胞分化
■免疫担当細胞の移動と循環
- リンパ球の通り道と道しるべ:接着分子とケモカイン
- ケモカインによる二次リンパ組織への移入と分布制御
- 二次リンパ組織 からのリンパ球移出制御
- パイエル板樹状細胞を介した 腸管指向性獲得機構
■粘膜免疫を介した生体防御応答の誘導と粘膜免疫疾患
第9章 アレルギーと自己免疫疾患【川畑仁人/山本一彦】
■アレルギー
■遺伝的背景とのかかわり
■自己免疫疾患発症にかかわる因子
■治療法開発の展望
第10章 腫瘍免疫【羽室淳爾】
■がんに対する免疫監視機構
- がんは遺伝子病である
- 個体レベルでの発がんと免疫監視〜3種類のがん
- 固形がん治療の標的
- 腫瘍免疫成立にはがん局所細胞性反応が必須である
- ヒトがんに対して免疫は働いているか
- 腫瘍抗原
- がんに対する免疫監視機構とエフェクター細胞および分子
- がんに対するエフェクター細胞,分子の誘導増強
■がん免疫療法
- がん免疫療法の過去,現在
- がんワクチン
- 免疫系からの逃避機構
■これからのがん免疫療法
- 新しい腫瘍免疫
- 治療への展望〜“場におけるがん”をみつめる
第11章 感染免疫【吉開泰信】
■微生物による共生戦略
■自然免疫系の機能
■獲得免疫系の機能
■新しいワクチン開発への展望
第12章 移植免疫【西村泰治/入江 厚/千住 覚】
■移植免疫の基礎
- 主要組織適合遺伝子複合体(MHC)
- T細胞抗原受容体によるHLA-ペプチド複合体の認識
- T細胞による移植片に発現するアロ抗原の認識
- アロ抗原に特異的な抗体による拒絶反応の誘導
■移植医療の現況
- 輸血
- 造血幹細胞移植
- 固形臓器移植
- 異種移植
- 臓器移植における免疫抑制療法
■再生医学と移植
- 組織幹細胞を用いた再生医療
- 胚性幹細胞(ES細胞)を用いた再生医療
- iPS細胞を用いた再生医療
索引
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- 【本書名】イラストレイテッドシリーズ:改訂第2版 免疫学最新イラストレイテッド
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(2021年8月23日)
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