実験における母集団と標本を「研究者」として理解していますか?検定前の心構えから平均値±SD,±SEの使い分けまで統計の基礎知識を厳選!検定法の理解に必須な基本を研究者として捉え直しましょう.
目次
いくつ心あたりがある? チェックリストで確認しよう!
1章 本書を読む前に
1-1 いわれるがままを脱しよう
1-2 実験で使うとこだけおさえよう!
2章 検定前の「研究者としての心構え」とは?
- 例えば,母集団と標本は,どのような統計書にも冒頭に記述されている基本であり,教えられなくても知っているという方も多いかもしれない.しかし,研究者として本当に理解しているであろうか? このように,統計の基本的ポイントについて2章で整理していく.
2-1 あなたの研究対象は標本か母集団か? 研究者は母集団を意識すべき!
- ここでは,研究者が心に置いておかなければならない母集団と標本の考え方について説明する.
2-2 妥当な標本数nとは? 標本数nは多い方が有意差はでやすい
- 研究者は母集団から標本を取りだして研究している.nが少ないと,平均値にしてもデータのバラツキにしても,母集団からは外れてくる可能性が高くなるので,母集団の情報はあいまいになってしまう.
2-3 妥当な群数は? 群数はできるだけ少ない方が有意差はでやすい
- むやみに群数は増やすべきではない.関連する「多重性の問題」については第2巻6章で詳しく説明する.
2-4 データの特徴は? 平均値とバラツキに注目せよ!
- 実験後,個々の標本データを吟味しているであろうか? 平均値と3章で説明する標準偏差(あるいは標準誤差)だけをみていないだろうか?
2-5 各群の標本数nは同じ数にするのが基本
2-6 標本データの平均値を考える意味
2-7 「実験→統計」ではいけない 統計検定を考慮して実験計画を立てることが本来は基本
- 実験計画を立てるときのルールを知ろう.2-11も関連する.
2-8 自分の測定誤差を知っているか? 測定誤差があると検定する意味がない!
- 少しわき道にそれよう.みなさんは,自分の測定誤差はどれくらいあるかご存じであろうか?
2-9 有効数字を考える
- 統計検定とは直接関係がないが,2-8の測定誤差と関連するので項目を設けた.有効数字は研究者にとって重要な基礎知識である.
2-10 外れ値を考える 実験での現実的な対処手順
2-11 実験計画を立てるときのルール
3章 標準偏差(SD)と標準誤差(SE)はどう違うのか?
3-1 標準偏差(SD)と標準誤差(SE)の違いをマスターしよう!
3-2 標準偏差(SD)を理解する① 母集団の母平均,母分散,母標準偏差を理解する
- SDが理解できていないと3-7で説明するSEの理解は難しい.ここでは母集団で考える.
3-3 標準偏差(SD)を理解する② 標本平均,標本分散,標本標準偏差を理解する
- 3-2では,母集団で考えた.しかし,生命科学系研究者の基礎研究では,母集団で実験することはほとんどない.そこで,母集団から標本n個を取り出して実験を行った場合を考える.
3-4 標準偏差(SD)を理解する③ 不偏分散,不偏標準偏差を理解する
- 多くの研究者が知りたいのは,母集団の情報(3-2)であって,標本の情報(3-3)ではないはずである.ここでは母集団の情報を標本の情報から推定する値について説明する.
3-5 平均値±SD(不偏標準偏差)は何を意味しているのか?
3-6 研究者は平均値±SDで何を表現したいのか?
3-7 標準誤差(SE)を理解する
- かなり込み入った話になるので,注意して読んでほしい.じっくり読まないと難しいが,これを理解できないとt検定は理解できない.
3-8 t分布,標準t分布を理解する
3-9 研究者は平均値±SEで何を表現したいのか?
3-10 平均値±SDと平均値±SEの使い分けは?
4章 パラメトリック検定とノンパラメトリック検定のどちらを使うべきか?
4-1 パラメトリック検定とは?
4-2 ノンパラメトリック検定とは?
4-3 正規性の検定とは? 正規性の検定で正規分布しているかどうかは判断できない?
- ここでは正規性の検定の原理などは述べない.むしろ正規性の検定の限界を記述することで,その位置づけを考えてみたい.
4-4 パラメトリック検定とノンパラメトリック検定どちらを使うべきか? どちらも使える!
- 正規性の検定の結果から選択している研究者も多いと思う.4-3で説明するように正規性の検定には問題点もあることから,必ずしもこだわる必要はないことを明らかにする.
第1巻をおえて
付録 本書で使用した記号と意味
参考図書
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- 【本書名】実験で使うとこだけ生物統計1 キホンのキ
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(2021年8月23日)
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