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「速報」では常に変更している科研費の制度に関して,本書の内容から更新された情報を児島先生に随時紹介していただきます.
【速報】平成26年度の科研費公募要領:主な変更点は3つ(2013.09.25 掲載)
平成26年度の科研費(科学研究費助成事業)応募が始まった.今年度は制度上で大きな変更はなく,応募用紙のスタイルも同じである.
変更点は次の3つである.
- 1.基盤研究(B)と基盤研究(C)の審査区分に「特設分野研究」が新たに設けられた
- これは「未開のまま残された重要な分野,技術の長足な進歩によって生まれつつある分野,分野横断的な研究から生まれることが期待される分野」が対象で,平成26年度には「ネオ・ジェロントロジー」「連携探索型数理科学」「食料循環研究」の3分野が設定された.分野の設定は5年間で,募集は分野設定年度から3年間に限られる.採択予定課題数は分野ごとに30件程度である.
- 新しい分野創設の試みとして注目したい.
- 2.「系・分野・分科・細目表」が一部変更になった
- 内訳は,分野「総合人文社会」分科「観光学」に細目「観光学」が,分野「医歯薬学」分科「境界医学」に細目「医学物理学・放射線技術学」が追加になった.
- 3.日本学術振興会特別研究員(SPD, PD, RPD)の科研費応募に関する制限が緩和された
- これは従来,学振特別研究員は特別研究員奨励費以外の研究種目には応募できなかったのが,受け入れ機関において応募資格を得ることができた場合には,新学術領域研究(研究領域提案型)の公募研究,基盤研究(B)と(C),挑戦的萌芽研究,若手研究(A)と(B)への応募が可能になった.学振特別研究員のみなさんもぜひ科研費に応募してみてほしい.
拙著を参考にして申請書作成に十分に時間をかけ,ぜひ来年の春に採択されるように期待しています.
参考情報
本書関連項目
2015-16対応の改訂最新版!「研究目的」「学振」を大きく加筆!
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児島将康/著
定価 3,800円+税, 2015年8月発行
プロフィール
- 児島 将康(Masayasu Kojima)
- ’88年,宮崎医科大学大学院博士課程修了(医学博士).日本学術振興会特別研究員を経て,’93年,国立循環器病センター研究所生化学部室員,’95年より同室長.’01年より久留米大学分子生命科学研究所遺伝情報研究部門教授.研究テーマと抱負:研究テーマは生理活性ペプチドの探索と機能解明.グレリンを中心とした摂食・代謝調節の研究.残り少なくなった未知の生理活性ペプチドを1つでも発見して,グレリンのときのような興奮を味わいたい.
- 趣味:クラシック音楽.最近のお気に入りはHugo Wolf の歌曲.
- 座右の銘:師匠の松尾先生から受け継いだ言葉“Hitch your wagon to a Star!”高い望みを抱き,理想に燃えよ!