「速報」では常に変更している科研費の制度に関して,本書の内容から更新された情報を児島先生に随時紹介していただきます.
平成27年度科研費の申請書において,研究業績の記入に関して重要な変更があった.これまでは最近5カ年間の研究業績しか記入できなかったのが,それ以前のものも記入できるようになったのだ.このことは公募要領のほうには書かれておらず,申請書の研究業績の欄だけに次のように書かれている.
「研究業績については,主に2010年以降の業績を中心に記入してください.それ以前の業績であっても本研究に深くかかわるものや今までに発表した主要な論文等(10件以内)を記入しても構いません.」
つまり2010年以降の業績を中心に記入するが,それ以前の研究計画に関連した業績でも,関連がない論文でも,記入できるということだ.このような重要な変更が,公募要領には書かれておらず,申請書の説明欄にだけに書かれているのは不思議である.しかし,これまでの自分の研究成果を十分にアピールできるので望ましい変更だと思う.
児島将康/著
定価 3,800円+税, 2015年8月発行