実験医学 キーワード集 検索へ行くボタン

オープンクロマチン領域(クロマチン構造が緩み露出したDNA領域)の分布をゲノムワイドに解析する手法.遺伝子発現にかかわる転写因子の結合や種類,分布などを予測できる.(実験医学増刊4117より)

治療標的がみえてきた脂質疾患学

がん、不妊症、免疫・神経・皮膚・代謝性疾患のメカニズムから臨床検体による診断、層別化まで

村上 誠,横溝岳彦/編

ATACとはAssay for Transposase-Accessible Chromatinの頭文字をとったもので,Tn5トランスポゼースのトランスポジションにより,クロマチン状態がアクセシブルな領域をハイスループットに特定する.トランスポゼースはダイマーを形成しており,挿入された2カ所のアダプター配列は,Tn5の結合中心をはさんで+/−鎖のそれぞれ約9塩基離れた位置に挿入される(staggeredとよばれる)特性がある.そのため,1塩基単位での解析を行う際にアラインメント箇所のシフト処理を行うのが一般的である.さらに現在は発展的な1細胞解析手法と組合わせたさまざまな実験手法が開発されており,空間的なエピゲノム解析,クロマチンアクセシビリティの変動から分化の軌跡を推定するクロマチンヴェロシティの計算,CRISPRによる遺伝子のノックアウトによりクロマチン状態の変化をハイスループットに調べるPerturb-ATACなどが例としてあげられる.(実験医学増刊4115より)

マルチオミクス データ駆動時代の疾患研究

がん、老化、生活習慣病 最新のオミクス統合で挑む標的探索と病態解明

大澤 毅/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

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