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アジュバント

あじゅばんと

病原体成分をはじめとしたPAMPsは,ワクチン抗原と共投与することにより外因性アジュバントとして機能する.一方,DNAワクチンやRNAワクチンは,ワクチン抗原をコードするとともに,それ自体がアジュバントとしても機能する(内因性アジュバント).また,宿主細胞由来の成分であるDAMPsなども内因性アジュバントとして分類される.さらに,Alumなどのアジュバントは,それ自体が直接的に免疫細胞を活性化するわけではないが,宿主細胞からDAMPsの放出を誘導することによりワクチン効果を増強する(誘導性アジュバント).(実験医学2021年3月号より)

アジュバントから考えるサイトカインストームの発症機序とその制御法実験医学2021年3月号

抗原と混合して投与することにより抗原特異的な免疫応答を活性化させる物質.液性免疫を主体としたType-2免疫応答と細胞性免疫を主体としたType-1免疫応答のいずれか一方,または両方を誘導する.がん免疫療法においては,細胞傷害性T細胞やNK細胞の活性化が効果的であるため,Type-1免疫応答を強く誘導するアジュバントが求められる.(実験医学増刊3715より)

がん免疫療法の個別化を支える新・腫瘍免疫学

河上 裕/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです