「超・英文法マニュアル(かんべやすひろ/著,研究社)」によると,「英語は結局4品詞の話しかない!」そうである.この4品詞とは名詞,動詞,形容詞,副詞のことである.もちろんそれ以外にも品詞はたくさんあるのだが,これら4品詞を名詞相当語句,動詞相当語句,形容詞相当語句,副詞相当語句に言い換えれば,確かにほとんどの英文の構成要素この4つに分類できる.このことを理解すれば,文の構造がさらによくわかるようになる.たとえば,以下の<例文8>の場合を考えてみよう.
The prediction of protein structure is viewed as a great challenge for scientists.
名詞(主語)形容詞句動詞副詞句
(タンパク質構造の予測は,科学者にとって大きな挑戦であるとみなされている)
ここでは、The predictionが主語(名詞),of protein structureが前の名詞を説明(修飾)する形容詞句,is viewedは動詞, as a great challenge for scientistsは動詞を説明する副詞句である.実はこの切り分けには次のようなちょっとしたコツがある.①名詞の分類に入るのは主語(S),目的語(O),補語(C)に使われる名詞のみで,句の中の名詞は名詞とはみなさない.②形容詞については,単独で補語(C)となるものだけが形容詞である。③名詞の前に置かれた形容詞は形容詞とはみなさず,「形容詞+名詞」をセットで名詞とみなす.④一方で,主語・目的語・補語を後ろから修飾する形容詞句・形容詞節は,形容詞が使われていなくても形容詞に分類する.⑤副詞には副詞句・副詞節も含まれる.⑥形容詞を修飾する副詞は,形容詞とセットで考える.このようにするとかなりすっきりと分類できるようである.図1や例文8のように色分けするとよくわかるので試してみよう.
あなたは論文を読むときに,単語の日本語訳だけをノートに並べて,適当につなぎ合わせて理解しようとしていないだろうか? 英語を読むときには,まず主語を見つけ,同時に英文を4つの成分に切り分ける作業を行ってみよう.
<ここがポイント>
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