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ヒト生殖細胞発生の試験管内再構成

In vitro reconstitution of human germ-cell development
水田 賢,斎藤通紀
Ken Mizuta1)2)/Mitinori Saitou1)〜3):Institute for the Advanced Study of Human Biology(ASHBi),Kyoto University1)/Department of Anatomy and Cell Biology, Graduate School of Medicine, Kyoto University2)/Center for iPS Cell Research and Application(CiRA),Kyoto University3)(京都大学ヒト生物学高等研究拠点1)/京都大学大学院医学研究科機能微細形態学2)/京都大学iPS細胞研究所3)
10.18958/7407-00001-0001146-00

生殖細胞は,次世代の個体を生み出す唯一の細胞系譜であり,種の存続と進化においてきわめて重要な役割を担う.生殖細胞の異常は,遺伝情報・エピゲノム情報に異常をきたし,不妊や遺伝性疾患などの病因となる.よって,ヒト生殖細胞発生機構の解明は,生物学・医学的観点からみて重要な課題である.近年,多能性幹細胞研究・遺伝子発現解析法・エピゲノム解析法などの進歩に伴い,ヒト生殖細胞研究の発展が著しい.本稿では,これまでに明らかとなったヒト生殖細胞発生の機構とその試験管内再構成について概説する.

始原生殖細胞,多能性幹細胞,卵母細胞,前精原細胞,霊長類モデル動物

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