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内耳の特殊な電位環境を維持するしくみ:計算科学と実験科学を用いた解析

Computer modeling defines the system driving a constant current crucial for homeostasis in the mammalian cochlea by integrating unique ion transports
Nin F, et al:NPJ Syst Biol Appl, 3:24, 2017
任 書晃,倉智嘉久, 日比野 浩
Fumiaki Nin1)/Yoshihisa Kurachi2)/Hiroshi Hibino1):Department of Molecular Physiology, Niigata University School of Medicine1)/Division of Molecular and Cellular Pharmacology, Department of Pharmacology, Graduate School of Medicine, Osaka University2)(新潟大学大学院医歯学総合研究科分子生理学1)/大阪大学大学院医学系研究科薬理学講座分子・細胞薬理学2)
10.18958/5567-00003-0001496-00

内耳蝸牛には,聴覚を支える特殊な電位環境が備わる.これは,上皮様組織の各種イオン輸送分子が駆動する「蝸牛K循環」により維持される.本研究では,以前にわれわれが構築した蝸牛K循環の基本的な数理モデルを,最新の知見により更新した.このモデルは,今まで達成できなかった特定の実験値を再現したとともに,蝸牛K循環の成立機序をさらに詳細に示した.

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